風の丘概略

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・風の丘

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 グランツ帝国から巨人山脈までの平原は、風の丘と呼ばれている。グランツ、スラヴァルの二つの帝国が分け合うような形で支配してきたが、第四世界帝国によってこの地域全てが統括された後は、長い間ブルカン人の生き残りによって支配されてきた。が、それも長い年月を経て自然消滅、今もブルカン人の子孫の血を多く残しながらも、多種多様な人種が日々の生活を営んでいる。

 地域の大半が平野部だが、少ないながらも森林地帯や山岳部も存在する。またこの地域には、鉄道が走っていない。

 第四世界帝国崩壊後は急速に怪物の姿が増えたことで、他国もここを再び領土の一部とすることに躊躇しているようだ。怪物たちは、東の巨人山脈より押し寄せるものもあるが、山脈よりこの地域まで伸びた地下道を通り、突如として中部や西部に現れたりもする。これはかつてドワーフとゴブリン、ネズミ人が熾烈な坑道戦を繰り返した結果、この一見何もないような広大な平原の地下に、いくつもの地下都市が築かれるほどに膨大な数の地下道が掘られているからだとされる。

 今も多くの冒険者、探検家が、これら忘れられた地下の大都市の財宝を求め、この地を訪れるという。

 

・産業

 それぞれの地域により特産品は違い、他国と取引できるほどの大規模なものはない。風の丘の民同士で、細々とした交易がなされているくらいである。遊牧の民もいて、時折他国から来た商人と取引することはあるようだ。

 産業と言えるほどの規模ではないが、この地域の牧では良い馬が安く手に入るとの話もある。

 

・政治

 自治体の数は多く、またいずれにも属さない者も多くいるため、決まった形の統治形態はない。

 

・軍事

 怪物の出現する地域であるため、各自治体は、それなりの戦力を整えている。

 特に東の巨人山脈に近い地域では、威圧的な砦が立ち並び、怪物たちの侵攻に備えている。

 

・住民

 二つの帝国の子孫たちと、ブルカン人の子孫たちの混血が主。純血の者たちもいるが、ごく少数である。

 東洋と西洋の地が混じり、この地には美男美女が多いとの評判もある。

 混血が多いせいか民族としてまとまっていないせいか、他民族や多種族に寛容である。

 また、風の丘東部にはケンタウロスの氏族が住んでいる。

 

・宗教

 土地神の信仰が主。地域毎に様々な宗教施設が建てられている。

 

・言語

 ブルカン語、グランツ語、スラヴァル語の他、意外にもラテン語を話す者が多い。これは第三世界帝国崩壊後に残ったラテン人たちの文化を引き継いだ者たちが、しばらくの間、この地の文化を形作っていたからだとされる。

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