四千王国概略

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・四千王国 Four Thousands Kingdoms

 

 西洋と東洋の中間、巨人山脈の南方には、四千王国と呼ばれる広大な地域がある。名前の由来は、有史以来この地域に興った国の数を調べていた学者が、その数三千を超えたところで挫折したことからきている。

 自らの王国を打ち立てようという夢を持った者、この地域を平定し争いをなくそうという志を持った者、既知社会から追放されて逃げ込んでくる者、あるいは別の深遠な目的があってここを訪れる者、ここでは無数の種族、思惑が入り乱れ、混沌とした争いが終わることなく続いている。

 地形は様々で、低地は温暖、高地は寒冷、南の海では海産物が豊富で、南西の砂漠には第二世界王国時代の遺跡が多数ある。

 

・産業

 鉱物資源は豊富にあると言われており、それを求めてやってくる者も多い。が、それを略奪、あるいは道を封鎖して通行代を払わせようとする勢力があったりと、利を上げるには相当の困難がある。冒険商人と言われる者たちは、こうした取引の中で一攫千金を狙う。

 また以前から、資源確保の為の拠点を築くべく各国が精鋭を送り込んで植民地を作ろうという試みがなされてきた。が、一定以上の利が上がるとみるや本国から独立してしまう例が後を絶たず、その多くが失敗に終わっている。しかし短期間でも上がる利は大きいらしく、今に至るまで恒久的な植民地建設の試みは、継続的になされている。

 

・政治

 国、あるいは自治体により様々である。

 中には妖精だけの国、死人使いが治める死者の王国、火の妖精が寄り集まっている火の国など、大陸の他の地域ではおよそ考えられないような幻想的な国も多数あるという。

 

・住民

 実に様々である。人間の王国が多いが、単一の種族の国家は稀である。

 

・宗教

 これも種族により様々である。ただ、このような土地柄なので、力ある神々が信仰される傾向はある。

 

・言語

 あまりに種族が多様であるため、むしろ共通語以外を話す者が少ない。怪物たちですら言語を操れる者は共通語を話す。

 結果、これが他の地域では知能が低いとされている怪物たちの知能を、大幅に向上させたとも言われる。ここに住む怪物たちは腕力だけでなく、非常に狡猾でもある。

 

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