ゴースト  Ghost

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roberto1i

 この世に未練を残し、あるいは強い怨念を抱えて死した魂が、この世にまだ留まっているもの、それがゴースト、幽霊の一般的な捉え方です。もっとも、魔法の儀式やそれにまつわる不浄の力により顕在している霊魂もあるようです。
 理由はどうあれ、その肉体は既に死んでいて、しかし魂だけが形を成しているもの、とも言えますね。

 このゴーストですが、我々冒険者は、そうした霊魂の総称としてこの名を使うことが多いです。そうなる過程は同じでも、何か特別な力や呪いを持つ者は、レイスやスペクターと、違った名前で呼ぶことになります。

 そして一般にゴーストと呼ばれる存在には、大きく分けて二つあります。

 ひとつは不死の力が弱く、姿を現したとしてもその姿はどこか透けていて、こちらに何か遺志を伝えるのがせいぜい、といった存在。ゴーストの多くはそうした存在で、遺志を叶える、ないしは聖職者による祈り等で、姿を消し、冥界へと旅立っていきます。

 もうひとつは強い力を持つ者。私たちが特に気をつけるのはこのタイプですね。攻撃の遺志を持っている場合、特に危険です。
 こちらからは触れることすら難しいのに、それらは手にした武器や鋭い爪で、こちらの肉体を傷つけてきます。さらには呪いの力を行使し、肉体に精神に、致命的なダメージを与えてくることもあります。
 こちらに銀や祝福された武器、魔法の武器がない限り、これらのゴーストを傷つけることは困難です。

 いずれのタイプもその成り立ちにより、肉体を持たない、いわゆる霊体の者と、生前と同じような肉体を持つ者、さらにはそのどちらにでもなれる者がいます。

 ゴーストの、ゴーストとしての力の大きさは、今の二つの分類とはまた違ったものとなります。生前力ある王がゴーストになって目の前に現れたとしても、我々に何か伝えることがあるというだけなら、それは幻のように儚い存在です。一方でそれが市井の名もない者だとしても、強い怨念を抱いて死んだ者は、強い不浄の力で満たされています。
 こういった手合いを相手にする場合、一見大したことのない者に見えても、注意深く対応する必要がありますね。

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