ガーゴイルとは、教会や寺院の屋根や門に設置してある、あの魔除けの石像のことよ。 神聖とされる場所にそういうものがあるのは似つかわしくないような気がする人もいるかもしれないけど、洋の東西を問わず、魔物を追い払う為に魔物の像を置くというのは、そう珍しいことではないのよ。
で、あえてここで紹介してるのはなぜかというと、そういうガーゴイルの中に、魔法でかりそめの命を与えられたもの、あるいは邪悪な意志が乗り移り、聖域に近づいたものを襲うということが、しばしばあるからなの。
こうしたガーゴイルと戦うことになったら、いくらか注意が必要ね。その身体は石そのものなのでとても頑丈だし、痛みを感じない分、とてもタフな相手となるわ。 おまけに、ただの魔除けの石像かと思ったら突然襲いかかってきたり、空からの奇襲もありえる。何かと警戒が必要ね。
でも、あまり聞いたことはないけれど、ガーゴイルが敵対的な侵入者や魔物を相手に戦うってこともあるかもしれないわね。そもそも、そういう目的で作られるものだから。 そして私たちが気づいていないだけで、ひょっとしたらほとんどのガーゴイルの石像は、普段から私たちの教会を守っていてくれてるのかもしれないわね。魔法の生き物としてではなく、魔除けの石像として作った職人たちの思いと、そこにいる聖職者たちの祝福によって、ね。
|