ドライアド  Dryad

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roberto1i

 ドライアドは木に宿る、美しい乙女の姿をした精霊です。

 彼女たちは一本の木に宿っており、その木が枯れてしまうまで生き続けると言われています。その木から得られる霊的な力が命の源泉なので、その木のある森から出ることはないそうです。

 そして彼女たちは、自分の宿る木を守っています。ゆえに近くで焚き火をしようとすると、警告に現れることがあります。適当な枯れ枝がなく、仕方なく生木の枝を切り落とすようなことがあれば、彼女たちは間違いなく姿を現すでしょう。
 ただ、人との関わりを基本的に避けているようなので、落ちている枯れ枝を使って火を起こす分には、こちらに干渉してくることも少ないでしょう。

 ドライアドには肉体的に強い攻撃手段を持っている者は少ないですが、魅惑の魔法を使い、侵入者を意のままに操ります。多くはそのまま森から出るよう命令されるだけですが、ごく稀に、そのドライアドに見初められ、一生を共に木の中で暮らすことになる者もいるという話ですよ。

 吟遊詩人の物語では、森を荒らすオークや人間の集団を追い出す為に、通りすがりの冒険者に助けを求めてくるという話があります。そして侵入者たちを追い払ったその冒険者に、ドライアドが恋をして・・・。
 おっと、これではどちらが魅了の魔法の使い手か、わからなくなってしまいますね。

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